エッセイ:童顔とほうれい線 Essay: A doctor with baby face and her concerns with nasolabial folds
前回、童顔で機内で医療活動ができなかった件を書いたらなんだか反響が大きかったので、私の童顔について笑い話を一つ。
私が外科医になったのは、33才の時でした。
総合内科医として活動してきた5年間を生かして内科もできる病棟医として生きていました。
少しずつ手技を覚えていって、さて担当患者さんが手術、と言う時、そして末期癌の患者さんに終末期緩和治療をするとき、癌の告知をするとき。
全て付いて回ってきたのがこの"顔"です。
内科の時に若作りを自慢に思ってきたのに、
その顔であんなに辛い思いをするとは思いませんでした。
患者さんに挨拶をすると必ず言われるのが、
「先生は若いですね」
「先生は若いからわからないかもしれないけど。。。」
と言うお言葉。
しばらくすると病棟での働きっぷりをみて、認めてくれるようになるのですが、そんな時間は取れないこともあるのが外科です。
綺麗に告知用紙を書いても、
どんなに丁寧に説明しても、
全ての質問に完璧に答えたとしても、
患者さんの初対面の思い込みは変えるのがとても難しい、
そう感じました。
そして私が考えたのが、
「ほうれい線」を描くこと
でした。
描きはじめると、おお、すごい効果!
変に疑ったりされなくなったので
病棟をまわって患者さんに説明する時間が大幅に減りました。
そして告知の時も、患者さんの受け入れがスムーズ。。。
なんでもっと早く気づかなかったんだろう。。。⤵️⤵️⤵️
そんなことで。。。あああああ。
。。。。。
半年くらい続けた頃でしょうか。
ある日、化粧をするのを忘れました。当直明けだったんですね。
でも全く問題なしでした。
その頃には簡単な手術は自分でできるようになっていました。
一体あれはなんだったのか、いまだに不思議な経験ですが、
きっと自信のなさが行動や話し方のどこかに現れていたんでしょうね。
しかしそれがほうれい線で一発解決してしまったのもおかしな話です。しかしこの経験のおかげで、人より早くに経験を積んで、どんな質問にも答えられるように目一杯勉強したのも事実ですね😀